2020年02月26日

5 随聞記(24)貧4-9C

ゲン:わたしは藤原摂関家の生まれなので、大きな住まい、きらびやかな衣服、各地の荘園など遺産がありました。物質的には豊かでした。
   しかしすべての財産を捨てました。この10数年、何一つ蓄えはありません。そもそも衣服・食糧のことを考えたことはありません。
来訪僧:はあ

ゲン:何一つ蓄えないということが大事です。
   自分の命を維持する衣服・食糧は、天が与えてくださり、自然にあるのです。
来訪僧:はあ

ゲン:走り回る必要はありません。
   ましてや僧となったもの、如来がくださった福分があります。求めなくても、自然に来ます。ひたすら修行をすればいいのです
来訪僧:はあ・・

ゲン:わたしの体験から申し上げているのです。


posted by sakonjqs at 06:29| 正法眼蔵随聞記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月25日

5 随聞記(23)貧4-9B

来訪僧:・・ですがゲン(道元)さん
中国のお寺は僧集団が共有で使うことのできる物があり、蓄えがあります。僧が修行するための生活用品になります。衣服とか食糧などに煩うことがありません。
    この日本では備蓄という制度がありません。修行に専念したくとも修行の妨げになるのではありませんか
    衣食の用意はしておいたほうがいいのではありませんか

ゲン:そうではありません
   中国より日本のほうが、庶民は僧を大事にし、寄付も多くあります。
来訪僧:・・・

ゲン:他人のことはわかりませんが、わたし自身の体験から申し上げているのです。
来訪僧:・・・?



posted by sakonjqs at 05:10| 正法眼蔵随聞記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月24日

5 随聞記(22)貧4-9A

ゲン:龐公(ほうこう)という中国人の話をしましょう。
来訪僧:はあ

ゲン:彼は在家信者です
   禅の修行をしようと思い立ちました。彼の家の財宝を持ち出し、海に投げ捨てようとしました。これを見た人は「他人にあげればいいではないか、あるいは寺に寄付したらいいではないか」と言いました。
   龐公は「これら財宝はわたしの心を束縛します。だから捨てるのです。他人に与えた場合、その人とのあいだに気持ちがつながってしまいます。どうしてもわたしの心を邪魔をするのです。だから捨てるのです」と。
   こう言って海に投げ捨てました
訪問僧:・・・

ゲン:龐公は、その後、ザルを作って売り、その日暮らしの生活をしました。このように在家信者といえども財産をすべて捨てて禅を学ぶ人がいるのです。ましてや出家したもの、財産など捨てるべきです。


posted by sakonjqs at 04:53| 正法眼蔵随聞記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする